エロゲブランドの1/3は処女作だけを発売して死ぬ

「厳しい業界だな」と思うか「まぁ、そんなもんじゃね?」と思うのかは人それぞれでしょう。



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先日からエロゲブランドの処女作が発売された年をまとめていましたが、それと一緒に「処女作を発売したエロゲブランドがその後どうなったか?」についても調べていました。で、今回の記事がその集大成。エロゲブランドが処女作を発売した日から最新作が発売された日、もしくは最新作の発売予定日までの期間を「生存年数」として算出しています。そしてその値を「Kaplan-Meier法」にて処理しました。「Kaplan-Meier法」の説明については省きますが、生存率を推定する為の統計的手法です。また、今回調査対象にしたのは、2000〜2005年の間に処女作を発売した「606ブランド」です。

エロゲブランドの生存率曲線

このグラフのポイントは3つ。

  1. 累積生存率が67.2%から始まっている
  2. 3年目頃からグラフの傾斜が緩くなる
  3. 8年目に入る直前からグラフが平坦になる
  • 累積生存率が67.2%から始まっている

今回の算出基準では、処女作しか発売しなかったエロゲブランドは生存年数が「0」になりますので、100から67.2を引いた「32.8%」が処女作だけ発売して死んでしまったエロゲブランドの割合になります。つまり処女作発売後1/3が脱落するという訳です。また、1年後の生存率は50%なので、1年以内に新エロゲブランドの半分が消滅してしまうようです。

  • 3年目頃からグラフの傾斜が緩くなる

3年目あたりから生存率曲線の傾斜が緩くなります。従って、3年間生き残れたエロゲブランドは今後も存続できる可能性が高くなります。

  • 8年目に入る直前からグラフが平坦になる

3年目を過ぎても生存率曲線が傾斜しているので、エロゲブランドは緩やかに死亡していきます。しかし8年目に入る直前から生存率が平坦になります。どうやら処女作を発売してから8年間耐えられれば、以降はほとんど死ななくなるようです。そして長く生き残ることができるエロゲブランドは全体の「15%」しかいません(もいる?)。