【修正】エロゲの1/5は発売を延期する

データの修正が終わったので、昨日の時点でのタイトルである「エロゲの1/4は発売を延期する」を改題して再掲載します。

延期率の算出方法に誤りがあるのではないかと思われます。
例えば一ヶ月に10本発売予定で2本延期すると延期率は20%ですよね?
それを12ヶ月だと120本予定で「のべ」24本延期で実際に発売されるのは96本となります。
この場合に24/96としてしまうと延期率は25%となりますが、
実際には24/(96+24)=20%と計算しないといけないのではないでしょうか。
この誤差は(のべ)延期回数が多いほど どんどん大きくなります。

また、こちらは精査していませんが最近は「低価格商品」の比率が上がっていて
それが延期率を下げていないか、という疑問もあります。

コメント欄 (2013/01/17付け)

はい、まったくもってそのとおりでございます(汗)。延期したエロゲのタイトル数を延べ数でカウントしたのであれば、全タイトル数も延べ数でカウントしないと、コメントに書かれているとおり誤差が生じます。なので延べ数ではなく、延期したエロゲのタイトル数でカウントし直しました。つまり発売されたタイトル数の内、延期があったのは何本だったか?という割合です。従って複数回延期した場合でもそのタイトルのカウントは「1」になります。

今回、延期したエロゲのデータは「Getchu.com」の「発売日変更情報」から取得し、発売予定日が確定していたのにもかかわらず延期したエロゲだけをカウントしています。そしてエロゲのタイトル数は「DependSpace」の「発売情報」から取得しています。データ元がバラバラなのは「Getchu.com」からエロゲのタイトル数がうまく取得できなかったからです。

2001〜2012年のエロゲタイトル数と延期数

【正】

【誤】

という訳で2012年の延期率は19.4%と、ほぼ1/5のエロゲが延期したという結果になりました。昨日の間違ったデータと比較すると6%少ない値に落ち着いたようです。やたらと数字が高かった2000年台初頭の延期率も30%台に収まっているようです。で、コメントにもあったように一つの作品が延期を繰り返すと誤差が大きくなリますので、2000年台初頭で延期率が跳ね上がったのは、この時期複数回延期するエロゲが今より多かったからと考えることも出来そうです。そして延期したエロゲは何回ぐらい延期するのか?をグラフにしたらこうなりました。

2001〜2012年のエロゲ延期回数まとめ

ほとんどのエロゲは延期は一回だけのようです。割合で見てみると、1回:70.8%、2回:19.2%、3回:6.1%、4回:2.2%といった具合になります。そしてそれ以上延期を繰り返すのは非常にまれですね。で、低価格のエロゲの比率が上がっているので延期率を押し下げているのではないか?というコメントですが、同じような意見がありました。

あと単純にロープライス市場のタイトル数が増えてかつあっちのマーケットでは
あんまり延期が多くないのが割合を下げてるんじゃないのかな?と思ったりたり。

ASTARCUBE (2013/01/17付け)

なるほど、エロゲの低価格化が延期率に影響を及ぼしているのではないか?と言うことですね。だとするとこっちのデータが使えそうです。

2000〜2012年のエロゲ価格帯グラフ

【タイトル数】

【割合】

ここ数年にかけて低価格エロゲの割合の増加が顕著でした。2009年までほぼ右肩上がりで増加し、2010年、2011年に若干勢いが緩みましが、昨年はエロゲ全体の4割以上に達した模様です(数字は税込価格)。そしてこの低価格エロゲの割合と延期率を点グラフにしてみるとこうなりました。

低価格エロゲの割合と延期率の関係

グラフでは低価格エロゲの割合が増加すると延期率が低下するという負の相関がありそうです。東日本大震災というイレギュラーな事態によって延期が発生した2011年を除くと、低価格エロゲ率と延期率はExcelの近似曲線上に回帰しそうです。ただ、2005年も近似曲線から外れているのですがこちらの理由はよく分かりません。あとは低価格エロゲの延期状況を精査してみるとより詳細が分かりそうですが、さすがにそれはめんどいのでパス。しかしながらコメントされたお二方の慧眼っぷりは確認できたということでこの記事を締めさせて頂きます(笑)。