親たちは条例等による自治体の規制や有害図書の範囲の拡大は望んでいない
社団法人日本PTA全国協議会の「21年度-子どもとメディアに関する意識調査」にそう記載されておりました。元データはリンク先の「資料DATA > 調査結果報告書」にPDFで置かれています。
- 21年度-子どもとメディアに関する意識調査 5ページ目
親たちは有害図書と思うマンガ・コミック、雑誌に懸念を抱いているが、条例等による自治体の規制や有害図書の範囲の拡大は望んでいない。関係者の良識ある自主規制に期待している。
以下、報告書にてこのような結論を導き出す元となった回答結果を抜粋します。
親たちはマンガ・コミック、雑誌に懸念を抱いている
「あなたが、お子様に見せたくないマンガ・コミック、雑誌はありますか」に対する回答結果。
平成21年度にて小学5年生の保護者の6割、中学2年生の保護者の5割強が「子どもに見せたくないマンガ・コミック、雑誌がある」と回答しています。この割合は平成20年度と比較してもほとんど変化してません。ただ、逆から言うと小学5年生の保護者の3割、中学2年生の保護者の3割強の人は「現在のマンガ・コミック、雑誌に対して懸念を抱いてない」と答えている事になります。
親たちはマンガ・コミック、雑誌のどのような表現に懸念を抱いているのか
「そのマンガやコミック、雑誌を見せたくないと思うのはどのような理由からですか」に対する回答結果。
平成20年度及び平成21年度共に「性」及び「暴力」に関する描写が最も見せたくない表現だと回答しています。
それでも親たちは条例等による自治体の規制や有害図書の範囲の拡大は望んでいない
「あなたは、マンガやコミック、雑誌が子どもに影響を与えていることついて、今後PTAとしてどのようなことに取り組んでいくべきだと思いますか」に対する回答結果。また、この質問は複数回答形式なので、総回答数を回答者数で割っている為、割合を合計すると100%を越えます。
「有害図書等の範囲を現状よりも拡大する」を望んでいる親たちの回答割合は平成21年度の段階で1割。取り組みとして7つ提示されているものの内、最も賛同者が少ない項目になっています。そして賛同する人の割合はここ数年横ばいです。従って、大多数の保護者は「条例などでマンガやコミック、雑誌の規制を強化する前に取り組むべきことがある」と考えている訳です。