エロゲーマーはエロゲのエロシーンでナニを見ているのか?

Webカメラオープンソースの視線追跡ソフトで視線が可視化できるということなのでちょっと試してみました。そして今回サンプルとして使用したのは以下の3タイトル。

プリズム◇リコレクション!  初回限定版

プリズム◇リコレクション! 初回限定版

この内「サキガケ⇒ジェネレーション!」は体験版のエロシーンを使用しています。何でこの3作品…というか、2つのブランドをサンプルとして選んだのかというと、「Getchu.com 美少女ゲーム大賞2013」で、

と、グラフィックについては僅差だったのに、

のように、エロについては水をあけられてしまった理由について「視線」という観点から何か分からないか試してみたかったからです。で、それについては最後に言及するとして、まずは両ブランドのエロシーンにおける視線を追跡した結果について列記していきます。

エロゲのエロシーンにおける視線の可視化

大図書館の羊飼い プリズム◇リコレクション!

このように似たような構図のエロシーンを抽出して視線を可視化しています。画像について説明すると、黄色い線が視線の動きで、視線が集中していた部位がヒートマップになっています。そしてヒートマップは「黒→紫→青→緑→黄→赤」という順番で視線が集中していた度合いが高くなっていきます。この2つの画像では、2つともまずテキストウィンドに表示されるテキストの先頭部分に視線がもっとも集中し、次にヒロインの顔に対して集まっているのが分かると思います。

大図書館の羊飼い 大図書館の羊飼い プリズム◇リコレクション!

こちらの3つの画像もテキストの先頭部分に視線が集まっていて、その次に顔へ集中しています。「これってフェラシーンだから顔に視線が集中するのは当たり前なんじゃね?」という疑問が出てくると思いますが、とりあえず先に進めます。

大図書館の羊飼い サキガケ⇒ジェネレーション!

大図書館の羊飼い」はパイズリシーン、「サキガケ⇒ジェネレーション!」はフェラシーンなのでシチュエーションが異なりますが構図が似ていたので取り上げてみました。こちらでも同じようにテキスト→顔という順番で視線が集中しています。そしてパイズリシーンなので、佳奈すけにはこの後おっぱいを見せるCGがあるのですが、そのおっぱいに視線が集中した形跡が見られません。

「貧…もとい。品乳には見る価値もないのですかっ!」

という叫び声が聞こえてきそうですが、そうではありません(笑)。

大図書館の羊飼い サキガケ⇒ジェネレーション!
プリズム◇リコレクション! プリズム◇リコレクション!

大図書館の羊飼い」「サキガケ⇒ジェネレーション!」ともに胸のサイズが残念なヒロインなのでおっぱいに視線が集中していないように見えますが、「プリズム◇リコレクション!」のおっぱいなヒロインでも胸に視線が集まっていないようです。これに関しては、

視線の通り道におっぱいがあるから

ではないかと仮定しています。どういうことか?テキストウインドのテキストを読んだ後、視線は顔に向きます。そしてまたテキストに戻るのですが、これらのCGでは顔からテキストに戻る途中におっぱいが配置されています。つまり、視線の道筋の途中におっぱいがあるので、ついでに見ているだけで注視しなくても満足してしまっているのではないかと考えられます。先の佳奈すけの場合も、おっぱいがテキストウィンドウ近くにあるので、テキストを読むついでにおっぱいも見ていたので特に注視されなかったのではないでしょうか。

大図書館の羊飼い プリズム◇リコレクション!

では視線の道筋の途中におっぱいがない場合はどうなるでしょうか?答えは「おっぱいに寄り道する」です。「大図書館の羊飼い」の画像の方にうっすらとおっぱいに視線が集中していた形跡が見られます。従って、おっぱいは顔やテキストほどではないがそれなりに見ている部位という解釈ができそうです。さて、これまでの画像でもある程度表れていたのですが、テキストや顔に次ぐガン見している部位があります。そう、それは

お●んこ

いや、女性の生殖器官の方ね(笑)。まぁ、見ていること見ていること。どれだけ凝視しているのかというとこんな具合。

大図書館の羊飼い プリズム◇リコレクション!

また、「アナル」がある場合は「お●んこ」と同じぐらい見つめていました。そして一連の視線追跡結果から分かる通り、どんなシーンでも「テキスト」と「ヒロインの顔」に視線が集中しているようです。従って「エロゲーマーはエロゲのエロシーンでナニを見ているのか?」という問いの答えは、

テキスト > 顔 > お●んこ = アナル > おっぱい

という事になるのではないでしょうか。

これってエロゲーマー全体に言えることなの?

言えないでしょうね。なぜなら今のところサンプル数が「1」だから。「これは単にこの被験者の性癖じゃね?」と言われたら、「アッハイ」としか答えられません(笑)。もっと被験者の数を増やして統計をとってみれば言えるようになるかもしれませんが、この視線追跡システムがかなり気難しいので手軽に試してもらうことができません。従って、今回のはいいとこ本調査の前の予備調査みたいな位置づけだと思います。

エロシーンにおけるこの視線の動きはクロシェットによって開発されてしまったんじゃね?

この視線の動きとは「テキスト→顔」という流れのことです。クロシェット作品ではエロシーンで頻繁にヒロインの表情が変わるので、テキストを読んだ後にはその表情の変化を確認するように、ヒロインの顔に対して視線が向きます。それに対してオーガスト作品ではクロシェット作品ほど頻繁に表情は変化しません。しかしクロシェット作品と同じぐらいヒロインの顔に目を向けているのが結果から見てとれます。

なので、もしこの「テキスト→顔」という視線の動きが、被験者には元々備わっておらず、クロシェット作品をプレイすることによって後付けされたという事であれば、それは「クロシェットによって被験者が開発(条件付け)されてしまった」のではないか?という推測です。これもクロシェット作品をプレイしたことがあるエロゲーマーと、プレイしたことのないエロゲーマーで比較検証をしてみれば判明する事でしょう。

結び

結局のところ被験者が1人しかいないので、その人の性癖を暴露しただけという結果でしたね、今回は。そしてエロについて水をあけられてしまった理由についてですが、「視線」の動きについて両ブランドにはほとんど差がなかったので、「視線」では何も分からなかったというオチ(笑)。